羽田圭介が発表した小説『成功者K』をご存知だろうか? ある小説家が成功を手にし、この男がファンに手を出しまくる様子が生々しく描かれた内容。主人公となった小説家のモデルが著者本人かどうかは、あえてグレーなままにしてある。

そして、現在放送中の『フリンジマン~愛人の作り方教えます~』(テレビ東京系)。

元々は「週刊ヤングマガジン」連載(2013~2014年)のマンガを下敷きにしているのだが、だとしても「主人公のモデルは板尾創路ではないか?」と勘繰ってしまいそうになる。12月2日に放送された第9話、もうそうとしか思えないデジャヴのようなストーリーだったのだ。

“愛人教授”井伏の行いが、完全に映画監督・板尾創路と一致
「愛人同盟」の一員・坂田安吾(森田甘路)が“愛人候補”として見据えたのは、タレント志望の女子大生・綿貫リサ(小倉優香)。しかし、リサには彼氏がいる。この厄介な存在を排除するため、「愛人教授」の異名を持つ井伏真澄(板尾創路)は「“凄腕プロデューサー”加藤聖」の名を騙ってリサの前に現れた。

井伏のことをプロデューサーだとすっかり信じ込んだリサであったが、まだ手を緩めない。より信用させるため、井伏は実際のドラマ撮影現場に潜り込んで関係者を装った。そこでの様子をリサに見せ、より尊敬させようという考えだ。
そして、計画当日。リサが現れるや、何食わぬ顔でロケ隊に近付き、見ず知らずのスタッフに「押してる?」と声をかける井伏。あまりに堂々としているので、声を掛けられた側も「えっ? あぁ、まあ」と、とりあえず返答している様子だ。

そんな中、「加藤P、おつかれッス!」と井伏に頭を下げる関係者が数人現れた。ここまですれば、もう十分だ。「あとは任せて、打ち合わせしましょうか」とリサに声を掛けた井伏は、現場を後にした。
井伏と現場スタッフの交流には、タネがある。実は、声をかけてきたのは井伏が築いた「不倫ネットワーク」の仲間たちだったのだ。
「メンバーは全国に200人以上。彼らは普段、それぞれの職業でごく普通の生活を送っています。しかし、ひとたびミッションとなれば無条件で助け合う相互扶助の関係です」(井伏)
井伏に頭を下げたのは、れっきとしたカメラマンであり、れっきとしたタレントマネージャー。かつ、「不倫ネットワーク」の一員であった。

綿密な作戦でうっとりさせた上で、井伏は「次の映画は彼女でどうか」と口にする。
「リサちゃんだったら大丈夫。だからもっと、自分に自信を持って!」(井伏)
映画を手がける男がいて、その映画にキャスティングされた女がいる。完全に、現実世界の板尾創路と重なって見えてくる。笑うどころか、逆に恐ろしい。意図せず、神のタイミングでこの人は週刊誌沙汰を起こしたというのか。

話をドラマに戻そう。井伏を業界関係者だと信じて疑わないリサが帰宅した後、井伏は宣言した。
「最終段階への下準備は整いました。私は明日、SEXをします。彼女に生涯トラウマとなる別れを植え付けますよ」

板尾創路の周到さと親心に感涙
この宣言に、愛人同盟は色めき立つ。特に冷静でいられないのは、リサを“愛人候補”と見定めたはずの坂田だった。リサがSEXされるのを、なぜ指をくわえて見過ごさねばならないのだ?

思い余った坂田は、実力行使に出る。直接、リサの携帯へ電話し注意を呼び掛けようとしたのだ。
坂田 もしもし、綿貫リサさんですか? 落ち着いて聞いてください! あなたの隣にいる加藤聖というプロデューサーは、真っ赤なニセモノです!
井伏 危ないところでした。綿貫リサは、今トイレです。見覚えのある番号だったので出てみれば、やはり安吾さんでしたか。あなたが何をしようが、もう私を止めることはできませんよ。
坂田 (震えて崩れ落ちる)

お気付きだろうか? “女を憎む気持ち”を抱えていたはずの坂口だが、いつしかリサの身を案じている。
遂には坂田、リサの自宅に向かって走り出した。井伏の魔の手から救い出そうとするのだ。しかし、リサ宅に井伏の姿がない。あれ!? おかしいな……と、家の中を覗き込もうとする坂口の顔を見たリサは「あれ? あなた、DVD屋さん!?」と気付く。

ここは、千載一遇のチャンスだ。いや、それだけじゃない。異性に対しこじらせ続けてきた坂口が脱皮できる奇跡的な一瞬である。
坂田 僕……、綿貫さんのことが好きなんです! その気持ちを、どうしても伝えたくて! お願いします、僕と付き合ってください!
リサ ……ごめんなさい。私、彼氏いるんで。
坂田 ……わかりました。そうですよね。わかりました。どうか、お幸せに(涙笑)。
リサ ……(笑顔)。

結果的にフラれてしまったが、大した問題ではない。偶然にも、この一件で坂田は大成長を果たしたのだ。っていうか、愛人作りをテーマにしたドラマなのに、まるで青春群像劇を観ているような後味じゃないですか。『学校へ行こう!』じゃないんだから……。

坂田の頑張りをねぎらう田斉と満島。そんなところへ、井伏がやって来た。
「実は今回のミッションは、全て私の計画でした。安吾さん、あなたを改造するためです。あなたの女性に対する恐怖心を消したかったのです。そして、身をもって自分の愛する人が他人に盗られるリスクを感じてほしかったのです。その状況に陥った時、人は底知れぬパワーを発揮することも。あなたの改造は成功しました。これでようやく、愛人作りのスタートラインに立てましたね」(井伏)
感動の青春劇を見せておきながら、やっぱり“愛人作り”に帰還するのがこのドラマならではだ。

坂田の改造が成功した今、もはや隠す必要はない。実は、元から綿貫リサが愛人であったと井伏は告白する。
「安吾さんを改造するために、私は彼のバイト先に何度か足を運びました。そして、綿貫リサを気に入ってることに気付きました。私はすぐに、綿貫リサに協力を頼みました」(井伏)

なんたる周到さだろうか。策士も、ここまでくると恐ろしい。そして板尾創路が激写された件も、『フリンジマン』へ還元するため計画された彼一流の作戦だと信じたくなってしまう。
12月3日に開催された2018年カレンダー発売イベントにて、山口詠美役を演じた筧美和子はこうコメントしている。
「リアルフリンジマンだなと。さすが……。現実なのかドラマなのか、わからなくなりました」

脚本の素晴らしさもさることながら、このドラマはキャスティングが素晴らしい。ハマり役どころの騒ぎじゃない。『フリンジマン』の主役が板尾創路で本当によかった。
(寺西ジャジューカ)

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Source: Ameba News

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