先日吉本興業が発表した「少女歌劇団プロジェクト」。”清く・明るく・麗しく”をテーマに、「和の美意識を体現する少女たち」のライブを、関西の専用劇場から発信していく成長型のライブ・エンターテインメントである本プロジェクトを総合演出するのが、ゲーム『サクラ大戦』シリーズなどを手掛け、多岐にわたる分野で活躍するマルチクリエイター・広井王子さん。成長していく少女たちの姿を見守り、応援していく新しいライブ・エンターテインメントの形を目指すという本プロジェクトを、広井さんはどうプロデュースしていこうと思っているのでしょうか。

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ーーそもそも「少女歌劇団」はどういった経緯で始まったんですか?

今年の8月に、大﨑社長と大阪から京都に遊びに行く機会があったんですけど、その車中でいろんな話をしていまして。僕がこれまでどんなことをやってきたのか聞かれて、話したら「あんた、面白いなぁ」って言われて。で、突然パッと手を握られて「俺と一緒にやろう!」って(笑)。そのあとは週1くらいで会って、社長から「あんなことがやりたい、こんなことがやりたい」という話を聞いているうちに「だったらこうしたい」っていうプランが自分の中で出てきました。で、提案すると、みんな「面白い! やろう!」って言ってくれるんです。

ーー本プロジェクトでいちばん大事にしていることはなんですか?

それはやっぱり、ステージングをどうするかですね。いいスタッフを集めて、いいショーを展開する、ということがまずは大事です。その上で、観に来られたお客様に「見てよかった」とか「応援していこう!」と思ってもらえないといけないので、今後はそこをみんなでがんばろうと思います。劇場は専用劇場なので、演目を変えるだとか「これがウケたから長くやろう」とか、そういうことを自由自在にできるということは素晴らしいと思います。あと、大阪チームと大阪以外のチームに分かれます。東京と大阪の両方に稽古場を作って、大阪以外のチームは劇場のある大阪に土日に来る感じです。平日夜は大阪チームの年上の子たちが公演を行って、土日は小学生も来る感じを考えています。
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ーー「和の美意識を体現する少女たち」のライブを発信していかれるということですが。

ステージも和風なところはあると思いますけど、とにかく女の子たちに日本人であってほしいというか、日本文化を背負ってほしいと思っています。もちろん、外国の子でも日本文化に興味があるんだったらかまいません。それはもう「一緒に勉強していこうよ」という感じ。そういうものをたっぷり入れてショーを展開できたらいいなぁと思っています。大事なことは「たっぷり日本人である」ということ。だからまだ若い、まっさらの状態の子たちに、歌舞伎や能、狂言なんかの日本の伝統芸能を見てもらいたいし、茶道なんかも経験してもらいたいし、合宿みたいなことをやって、その中でそういったことをみんなが経験できたらいいなと。そういうものを体験していく中で、彼女たちが何を感じるかが大事だと思っています。

ーーでは、学校ではないけど、レッスンの中にいろんな勉強ができるようなプログラムを組まれるんですか?

そうですね、そのあたりはまだ固まっていないので、僕らも悩んだり迷ったりするところもあるだろうし、その戸惑いの中で一緒にやっていくという感覚だと思います。でも、もしかしたら5期生、6期生の頃には”歌劇学園”になってるかもしれない。

ーー学校化の可能性があるんですか?

ありますし、そこはわりと目指しているところです。宝塚は、”宝塚音楽学校”になったから残ってると、僕はそう思ってるんです。他(の歌劇団)はないんですよ。宝塚だけが学校を作ったの。学校のシステムがないと長くは残れないと思うんです。
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ーーやっぱり「ちゃんと教育する」ことが大事ということなんですね。

そう。宝塚の命はここだと思っているので、もし僕らも長くやるんだったら学校が必要かな、と思ってます。

ーー現在、歌劇団のメンバーを募集中ですが、どんな方に来てもらいたいですか?

特に”来てもらいたい人”というのはないですね。「君に出会いたい」、それだけ。応募しようとすることだけで勇気がいると思うし、面接を受けるというのもハードルが高い。さらに課題曲があり、ダンスを踊るというところでまたハードルが上がるし。そんな中でやって来られる子っていうのは、本当に舞台をやりたい子なんだろうと思うし、その夢を持っている子は尊重したい。すべての子に出会えてよかったと僕は思いたいですね。ただその中でやっぱり自分が思うところはあるので、最終的には選ばざるをえないですけど。だから、いろんな子たちにチャンスがあると思います。芝居がうまい子はダンスを勉強すればいいし、ダンスがうまい子は違うことを勉強すればいい。総合芸術なので、芝居だけというわけにはいかないし、ダンスだけ、歌だけというわけにもいかない。一人ひとり、得手不得手の凸凹はあるだろうけど、いろんなことを学んでほしいですね。

ーー現時点でお話ししていただける具体的な活動内容はありますか? 

専用劇場を作ることと、CGのチームを作るということは決まっていますけど、あとはまだそんなに具体的には決まってないですね。基本は劇場が活動の中心になると思います。
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ーー広井さんは以前、「このプロジェクトはきっと、ぼくも含めスタッフの成長物語でもある」とおっしゃっていましたが……。

そうですね。スタッフというのは子どもたちの指針になるから、そこがグズグズになれば子どもたちもグズグズになっちゃう。なので、そこはすごく気をつけて、スタッフにもきちんと対応してもらいたいと思っているので、スタッフ教育も含めてやらなきゃいけないかなと思ってます。

ーーそこは本当に肝ですね。スタッフ教育をちゃんとすることが、子どもをちゃんと教育することにもにもつながる。

そう思います。子どもだけ教育してもダメなんです。

ーーちなみに、オーディションでは何名程度の採用を予定してるんですか?

30名くらいは採用したいと思ってます。ただ、お子さんがやりたいと言っても、ご両親が反対される場合もあるだろうから、そういうことも含めてスタッフを見てもらいたいと思います。

ーー大切な子どもをちゃんと任せられる大人かどうかを……。

そうそう。大切なお子さんをお預かりするわけだから、スタッフがきちんとしてないと預けられないじゃないですか。

ーー確かに。では、最後に意気込みをお聞かせください。

すごく楽しみなんですけど、同時に怖いです。楽しみの後ろ側に怖さがすごくある。でも、ものづくりって怖さを持ってるかどうかなんですよ。「こんなの簡単にできる」なんて思ったらたぶんダメなんです。だから「怖い」という気持ちもすごく持っていて、そこに関しては毎日ドキドキしていますし、僕自身、もっと勉強しなきゃと思ってます。

ーートータルすると「楽しい」ということですよね?

もちろん! こんな楽しいことはないです(笑)。
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Source: よしもとニュースセンター

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